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チャンピオンになれなかった主人公達へ

ポケモン小説という分野では冒険活劇もの長編はおそらく一番たくさん書かれてるけど、一番難易度が高い。なぜならちゃんとした文章でちゃんとしたボリュームでちゃんと完結させようとしたら10年はかかるから。その間に大抵の人はリタイアしちゃう。
つまりそれくらい旅を初めて大きな事を成し遂げるのはむずかしいのだ。
チャンピオンになるのはむずかしいのである。

個人的にポケモン小説を書くなら短編を勧めたい。
ただ、ポケモン小説を始める多くの人が、主人公がチャンピオンを目指して旅する話を書くのは仕方ない気がする。というのも目の前にそういうサンプル(具体的にはゲーム)しかないからだ。短くていいんだ、ちょっとの変化でいいんだというサンプルが無いのだと思う。

かくゆう私もゲーム中のレッドにあたる人物が最初にイーブイを手に入れてチャンピオンを目指すマンガを夢想してマンガのネームを描いた事がある。ちなみに高校生くらいの時の話。主人公が冒険を始め、やがてチャンピオンになる。当時の私はそれがポケモン二次のあるべき形と思っていた。

考えが変わったのはさる友達の発行した同人誌を見たからだと思う。同人誌だから薄い。で、短い話で完結する。オリトレの話と、ハルカの話だった。ああ、こういう感じでいいのか! と思った。つまりそういうサンプルに出会った訳だ。

ルビーサファイアの主人公、ハルカのマンガだった。
パパの七光りが嫌で一度はアチャモ以外のポケモンを逃がしてしまうんだけど、ある男の子から「俺の父ちゃんはすごいんだ。トンネルを掘って世界を繋げるんだ」という話を聞いて、ふっきれるという内容だった。これはクジラ博士収録の「少年の帰郷」に大きな影響を与えている。

ちなみに短編を勧めるにはいくつか理由がある。
・作るのに時間がかからない
・読むのに時間がかからない
・紙におこした時もローコストで出来る
・作品として残りやすい、残しておきやすい
といった点だ。

長期連載はモチベーションが維持しにくいから、やはりある程度の時間で仕上げられるというのは魅力だ。
また、長編が途中で止まると、中途半端だからという事で消してしまいがちだし、終わってないからという理由で読む側にも敬遠されがち。
だが独立で完成している短編はそれだけで成立しているから、まあ置いといてもいいかなという心理が働くのだ。

短編傾向はどちらかというとそれなりに歳がいって働いてたりする大人に多い気がする。
基本的に歳食った人ほどひねくれた毒のある短編小説もしくは10回以内で終わる短期連載をやる。
第一に時間の制約による創作に使える時間の減少があるから。
そして歳を重ねていく影響が大きいと思う。小さい頃は大人になったら何でも出来ると思っている子供も、大きくなってどうやらそうじゃないらしいと理解する。それによって小説でも大風呂敷を広げない事を覚えるのだと思う。いいか悪いかは別にして。
よく言えば分相応を覚える。悪く言えば、小さくまとまるのだろう。

悟るのである。チャンピオンなんて幻想だと。それはゲームの主人公達のものであって、自身の小説の主人公のものではないのだと。チャンピオンはゲームの中にしか無く、自分の主人公をチャンピオンにしてやったところで、ゲームの体験には勝てないのだと悟るのだ。それで彼らはひねくれはじめる。
一方で気付きはじめる。モブのビジネスマンや敗走する悪の組織の下っ端だってそれなりに一生懸命生きていて人生があるのだと。彼らのほうがよほどリアルで自分達に近いのだと。

決して万能でもなく、一番にもチャンピオンにもなれない私は、そういう小説を愛する。
そういうひねくれた大人の書いたポケモン小説が読みたいなって思う。
チャンピオンでなくていい、弱くていい、小さい喜びや悲しさ、作者の中にあるリアルが感じられる小説が読みたいと思う。
  1. 2012/07/23(月) 12:57:13|
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